Thunderbird 102への移行が始まってしまっていますが、Message Header Toolbar Customizeの対応がひと段落しましたので、ご連絡します。
ダウンロード(v2.3.6):
他のアドオンたちは、手つかずの状態です。すみませんが、もうちょっと時間がかかりそうです。
Thunderbird 102から、本体側でもメッセージヘッダのツールバーカスタマイズが実装されたので、競合している機能は削除(本体側にまかせる)しています。ちょっと設定がややこしくなってしまったので、注意点を中心に説明します。
メッセージヘッダーツールバーのカスタマイズの呼び出し方
従来と同様にツールバー上で右クリック、または、その他メニューから行いますが、本体側の変更により、少し注意が必要になっています。
- 右クリックでの呼び出し今回から、ツールバーボタン上で右クリックしないとメニューがでてきません。また、アドオンが追加したボタン上だと、アドオンの設定メニューが出てしまうので、もとからあるボタン上で右クリックしてください。
- その他メニューからの呼び出しこれは従来と変わりませんが、本体側のカスタマイズメニューもあるので、紛らわしくなっています。「カスタマイズ...」が本体のメニュー、「ツールバーをカスタマイズ」がMessage Header Toolbar Customizeのメニューになります。
メッセージヘッダツールバーのボタンのスタイル設定
旧バージョンでは、アイコンとテキスト、アイコンのみ、テキストのみの設定がありましたが、本体に実装されたため削除しました。ただし、ボタンごとに表示を設定することは本体ではできないので、「個々に設定」モードだけ残しています。
なので、設定としては「Thunderbird側の設定に従う」と「個々に設定する」の二つに変更しています。
個々に設定するを選ぶと、以下の画像のように、「選択中のボタンのスタイル設定」という項目がでてきます。設定したいボタンをリストで選択した状態で、この設定を切り替えてください。
ここでの注意点は、設定画面にも書いてありますが、Thunderbird本体側のスタイル設定を「アイコンとテキスト」にしておく必要があることです。そうしないと、空のボタンができたり、表示がおかしくなる場合があります。ここは、どうしても競合してしまうところなので、いい回避方法が見つかりませんでした。
もう1点、Thunderbird 102で「スター」ボタンが追加されましたが、これにはテキストがないため、「アイコンのみ」の設定しかできませんのでご注意ください。
そのほか、表示/非表示設定や、並べ替え、名前の付け替えは、変更なしです。
なお、メッセージフィルターバーのカスタマイズについては、これまでと変更なく、アイコンとテキスト、アイコンのみ、テキストのみの設定が行えます。
カレンダー関係の設定
カレンダーやタスク画面を開くボタンは、Thunderbird 102の新機能の、スペースツールバーに移動になったので、カスタマイズの機能は削除しました。
ただ、右下にあるTodayペインが邪魔という人もいると思いますので、この非表示機能のみ、メッセージヘッダのカスタマイズウィンドウに移動し残しました。やや直感的ではないですが、上記、「カスタマイズの呼び出し方」で書いた方法で、カスタマイズウィンドウを開いて、一番下にある「Todayペインボタンを非表示にする」をチェックしてください。
新機能
新しいボタン
新しいボタンをいくつか追加しました。デフォルトでは非表示になっているので、設定を切り替えてご使用ください。
新規に追加したボタン:
- リダイレクト
- ソース表示
- 保存
- 表示形式切り替え※1
- ヘッダ表示切り替え※2
※1
Thunderbirdの「Appメニュー → 表示 → メッセージの表示形式」と同じものです。メールの表示を、オリジナルHTML、シンプルHTML、プレーンテキスト、すべての本文パーツに変更できます。
「すべての本文パーツ」は、通常は非表示で、Thunderbirdの設定エディタで「mailnews.display.show_all_body_parts_menu」をtrueにするとでてきます。今回、このボタンを作るためにThunderbirdのソースコードを見ていて、こんな機能があることを知りました。なので、なんのための機能かといわれると、私も分かりませんが、なにか表示がおかしい時にこれに切り替えると、いいことが起きるのかもしれません。
※2
ちょっと説明不足感がありますが、テキストが長くなるのがイヤなので、「ヘッダー」としました。アイコンとセットで見てもらえれば、通常表示とすべて表示の切り替えとわかってもらえるかなということで。このボタンに限らず、ボタンのテキストは変えられるので、わかりにくい方は、好きな名前に変更してください。
スターボタン
v2.3.6で、スターボタンを件名の横に移動するオプションを追加しました。
ファイルサイズについて
気にするようなサイズではありませんが、Thunderbird 91用(v2.2.x)が18KBに対して、Thunderbird 102用(v2.3.x)が35KBと倍近くに増えています。これは、設定画面に使うアイコンをアドオンの中に同梱したためです。リストの中に表示されているアレです。これまでは、アドオンの中に画像は入れず、Thunderbirdの中にあるものを直接参照していましたが、Thunderbird 102でそれをすると、真っ黒の色味が違う表示になってしまったためです。
Thunderbird本体のアイコンは、一つのファイルでライトテーマ/ダークテーマに合わせて、自動で色が変わる設定がされているのですが、その色の切り替えがアドオンでは使うことができず、色味を調整した設定用のアイコンを別に用意することになりました。完全に「見た目」のためだけにサイズが増えています。
なんでこんなに増えてるんだ?と聞いてこられた方がいらっしゃったので。なにか仕込まれたんじゃないかとでも、思われたのかも?
…ということで、ざっと書いてみました。もともと、Thunderbird 102でカスタマイズが実装されるまでのつなぎのつもりで作ったアドオンですが、追加された機能が思ったよりも少なかったので、もう一年ひっぱるつもりで、対応してみました。UIがごちゃごちゃしてしまっていますが、最初に設定したらそんなに変更するものではないと思いますので、しょうがないなぁと使っていただければうれしいです。
ちなみに、ボタンの非表示や順番の変更、今回追加したボタンの一部は、本家のほうでも引き続き検討されています。
[Bug 1773314] Implement the ability to control the visibility of some buttons in the message header
来年以降のリリースに向けての動きになりますが、UI自体の見直しもされているようですし、いい感じに改善されていくのを期待したいです。
6 件のコメント:
h.ogi さんへ
「個々に設定する」を復活・搭載していただき、ありがとうございました。
以前と同様に利用できるようになり、助かります。
またソース表示などの新たなボタンも配置できる機能が加わり、本体機能を十分に補うことが可能になり、うれしいです。
一方で「個々に設定する」を適用すると以下の問題が発生します。
1.初期に開くオプションパネルウィンドウのサイズが小さく、スクロールバーが現れ、
下部のチェックボックスや「リセット」「閉じる」ボタンが切れて表示されず、操作できない。
2.オプションパネルウィンドウをドラッグ&ドロップで大きくして、すべて表示できる状態に
しても次回に開いた際に前回のサイズを記憶せず、初期状態のサイズで開いてしまう。
3.オプションパネルウィンドウを開く度にサイズを調整しなければならない。
改善要望:
1.オプションパネルウィンドウの初期(デフォルト)サイズを大きくする。
当方の場合は width: 436px, height: 633 でちょうどいいサイズになります。
2.一旦サイズを変更したら、それを記憶し、次回以降も同じサイズで開くようにする。
参考までにスクリーンショットを別途送付します。
修正についてご検討いただけたら幸いです。
v2.3.5でウィンドウサイズを記憶するようにしました。
h.ogi さんへ
変更・修正の対応をしていただき、ありがとうございました。
オプションパネルウィンドウのサイズを記憶できるようになりました。
これによりオプションを開く度にサイズ変更せずに済みます。
v2.3.6でスターボタンを件名の横に移動するオプションを追加しました。
h.ogi さんへ
Thunderbird 115 (Supernova) のリリースが近づいてきました。
UI の仕様が大きく変わったので大変かと推察します、対応バージョンへのアップデートをお願いします。
2.4.0 のリリースありがとうございます。
Thunderbird 115 で快適に動作しています。
おかげさまでメッセージヘッダーツールバーがすっきりして使いやすくなりました。
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